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アパートの家賃はなぜ安いか

「アパート」という言葉に少なからずネガティブな印象を持ったことはないでしょうか。アパートの家賃がマンションと比べて低めに設定されているのは、そもそもがそのネガティブな印象があるからです。
それでは、なぜネガティブイメージが一般的になってしまっているのかを考えてみましょう。アパートの定義とされるものは、階数がマンションと比べると低く、そして木造で、管理人などもいないというものです。それらの要素はそのアパートを建設する際の初期費用や、賃貸経営開始後の管理費などをコストダウンすることができますから、結果家賃が安いというころにつながるのです。「安い」ということはそのまま「質が低い」というイメージにつながるものです。アパートに対するネガティブイメージの根源は、この家賃の安さにあるのかもしれません。イメージでは入居者を得られないので、「リーズナブル」というシンプルなメリットを大々的に掲げることとなるのです。実際は初期費用と維持費用をコストカットしているため、家賃を安くすることが出来るのですが、いちいちそのようなことを広告で説明することも出来ません。広告で謳われるのは駅から徒歩何分なのか、そして間取りと広さは、そして「家賃」はどうなのか、ということです。建物の外観はマンションと比較すると貧相に見えてしまいますし、エレベーターもない、ましてや建設されてから年数がたっているとさらにネガティブな印象は増大されます。「だから安いんですよ」という説明になっている場合もあるほどです。
しかし、実際の部屋を見てみると、それは同じような部屋の広さを持つマンションと比較しても大差はなく、生活する分には支障はなかったりします。部屋の中だけをとってみると、マンションとの家賃の差が何なのかわからないといった状況です。それは前述した初期費用や管理費用のおかげなのですが、入居を検討している人にはわからないので、「得体のしれない安さ」と感じられ、敬遠してしまうことになるのです。また、街中でよく見かける「アパート」だとわかるものは総じて「古い」ものです。木造で、建てられてから何年も経っていて、外観が汚く感じてしまうものです。実際にはそのような物件ばかりではないのですが、そうでなければ私たちは「アパート」だと思わないのです。これもネガティブイメージの原因です。「古くて汚いのがアパート」だと、無意識のうちに考えているのです。
実は、賃貸業界ではこの「アパート」という言葉があまりにも悪いイメージを秘めているために、あえて物件にそのような言葉を与えないということも多々あります。例えば「ハイツ」や「ハイム」など、利いただけでは何なのかわからないような言葉です。さらには「コーポ」や「メゾン」など、「アパート」と比較するとネガティブな印象がありません。これらも分類上は「アパート」とされているものが多く、しかしアパートよりも賃料が高かったり、外見がキレイであったりするのです。

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